アクセスカウンタ

zoom RSS テーマ「井野博満」のブログ記事

みんなの「井野博満」ブログ


7月26日 佐賀県知事に申入れと質問状提出

2011/08/06 01:09
Tweet


 26日、佐賀県知事あてに、玄海原発1号炉の脆性劣化問題で佐賀県が設置する専門家会議について、公開性と井野博満先生らの推薦を求める申し入れを行いました。同時に、シンポジウム等での小山さんのお話を基に、国の安全対策の疑問点を10点にまとめ、質問状の提出を行いました。

 担当者は「上司に伝え、回答したい」とだけ言うと、一目散に去っていきました。マスコミの方も含めて、みな、あ然としてしまいました。


要請文や質問状は以下です。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


2011年7月26日

玄海原発1号炉の脆性劣化問題に関する専門家会議の設置
に関する要請




佐賀県知事 古川康 様
玄海原発プルサーマル裁判の会 代表 石丸初美
プルサーマルと佐賀県の100年を考える会 共同世話人 野中宏樹
原発に依存しないエネルギーと街づくり委員会・九州 代表 藤田祐幸



 佐賀県は玄海原発1号炉の脆性劣化問題について、県に専門家会議を置く予定であると報道されています。
 この問題は、県内外の広範な地域において国民の生命に直接危険を及ぼす重大問題ですので、その安全性の審理を行う専門家会議の設置についてはまさに県民・国民の要望に応えるものとすることは不可欠のことです。
 よって、下記を求めます。会議の設置期日がいつかも含めて8月2日までに回答ください。

1. 選定過程の透明性の確保
 どういう基準で専門家を選定するかについて、県民・国民に広く知らせ、意見を求めること。かつ、その意見に応える選定とすること。
偏り、予断を避けるためにも、工藤和彦・九州大学教授や出光一哉・九州大学教授など、脆性問題の専門家でなく、すでに「国の安全対策は妥当」との判断を県に回答している方を選定するのは避けるべきです。

2.審理の公開
専門家会議の審理自体を県内外を問わず、誰でも傍聴できるものとし、議事録をすべて速やかにホームページ等で公開すること。

3.県民の意見の反映させること
会議での審理内容と議論について、パブリックコメント等を通じて、県民・国民からの意見を吸い上げ、反映させること

4.市民団体からの推薦
 私たちとしては、佐賀新聞7月1日付でコメントが掲載された専門家4名を会議の委員として推薦します。
 特に井野博満氏は、先般、来佐されて、唐津と佐賀で講演されているので、委員長として適任と思います。ご自身も「もしご指名いただければ、応じることはやぶさかでない」と言われています。
井野博満・東京大学名誉教授(金属材料学)
渡邊英雄・九州大学応用力学研究所教授(照射材料工学)
長谷川雅幸・東北大学名誉教授(原子炉材料学)
義家敏正・京都大学原子炉実験所教授(原子力材料学)               
以上
連絡先:090−6772−1137(石丸)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

     2011年7月26日
原子力発電所の安全性等に関する質問書



佐賀県知事
古川 康 様
玄海原発プルサーマル裁判の会 代表 石丸初美
プルサーマルと佐賀県の100年を考える会 共同世話人 野中宏樹
原発に依存しないエネルギーと街づくり委員会・九州 代表 藤田祐幸



東日本大震災から4ヶ月以上経過しましたが、福島原発事故は未だに収束していません。大量の放射性物質が放出され、汚染は広範囲に広がっています。福島県内の小中学校の75.9%が、「放射線管理区域」基準を超えていることが観測されています。子どもの尿から放射性物質が検出されるなど、あってはならないことです。
このような深刻な事態を招いた原発事故は、「想定外」などと言ってすまされるものではありません。原発を推進してきた国や企業の責任は言うまでもなく、原発を受け入れてきた自治体の首長もまた自らの姿勢を厳しく問い直さなければなりません。
佐賀県においては、「ストレステスト」や九電の「やらせメール」事件により、玄海原発2、3号機の再稼動が先延ばしになりました。しかし、再稼動に向けたこれまでの一連の動きを振り返るとき、住民の不安を無視した強引な進め方に強い憤りを感じます。
地震国日本で原発を動かすことがどれほど危険なことか、フクシマの現実から学んでください。
命を守り、きれいな地球を遺したい。私たちの切なる願いです。
以下の質問に対して、誠実な回答を求めます。8月2日までに回答ください。



1.緊急安全対策
 2011年3月30日、経済産業大臣は電力会社に対して「緊急安全対策」を指示し、翌月九州電力はその対策(※)を国に提出しました。その内容は、津波による全電源喪失を想定したもので、タービン動補助給水ポンプが重要な役割を担うことになっています。しかしながら、玄海原発のタービン動補助給水ポンプは、設置場所等に重大な問題があります。
※『玄海原子力発電所における緊急安全対策について(実施状況報告書・補正版)』

@「安全上重要な機器」であるタービン動補助給水ポンプは、各原子炉に1台ずつしか設置されていません。つまり、安全機能に不可欠な多重性がもたされていません。この1台が故障すれば確実に炉心溶融に至るのではありませんか。

A玄海1、2号機のタービン動補助給水ポンプは、復水タンクとかなり離れた場所に設置されています。両者をつなぐ配管が地震により破損しないという保証はあるのですか。もし破損すれば炉心溶融に至るのではありませんか。(補正版・参考図−1 1/2)

Bタービン動補助給水ポンプが、津波で動かないはずの非常用ディーゼル発電機よりも下の階に設置されています。特に玄海3号機のタービン動補助給水ポンプは、非常用ディーゼル発電機の21m下(海抜マイナス9.7m)に設置されています。4号機の場合、16.5m下(海抜マイナス5.2m)に設置されています。津波で発電機が動かないときに、これらのポンプはどうして動くことが保証されているのですか。(補正版・参考図−1 2/2)

Cタービン動補助給水ポンプの「浸水防止対策」は、扉の隙間にシール施工を行なうだけで、本格的な対策は「今後3年程度で実施する」となっています。本格的な対策を実施せず、シール施工だけで安全性が確保されたと言えるのでしょうか。



2.福島第一原発の事故原因
「緊急安全対策は津波対策だけだが、福島第一原発の事故は地震動で起きたのではないか」との佐賀県の質問に対して、2011年6月9日、原子力安全・保安院は『緊急安全対策の対応状況等に関するご質問へのご回答』を示しました。その中の「3号機−地震で圧力容器や配管破損の疑いとの報道に対する保安院見解」(22頁)に次の記述があります。
“東京電力においてHPCI(注:高圧注水系)の蒸気配管等の漏えいを想定した解析がなされているが、実測されている格納容器圧力等データと符合しない部分もあることから、今後も調査が必要。”
他方、国がIAEAに提出した報告書(※)添付IV‐1「福島第一原子力発電所1〜3号機の炉心の状態について」44頁では、3号機について次のように記述しています。
“HPCI が動作している部分において圧力の低下傾向が見られている。例えばHPCI の蒸気配管を通じて格納容器外へ蒸気がリークすると仮定して解析を行うと、原子炉圧力容器圧力変化及び格納容器圧力変化は概ね一致する結果となる(図3.3.1.10及び図3.3.1.11参照)。”
そして、IAEA報告書「概要」11頁には、“HPCI系統からの蒸気流出の可能性も考えられる”と書かれています。
すなわち、3号機の圧力低下は、HPCIの蒸気配管漏えいを想定した方が実測値と符合し、蒸気流出の可能性もあると指摘しているのです。
※正式名称:『原子力安全に関するIAEA閣僚会議に対する日本国政府の報告書−東京電力福島原子力発電所の事故について−』(2011年6月、原子力災害対策本部)
添付IV‐1:http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/backdrop/pdf/app-chap04-1.pdf

@福島第一原発3号機のHPCI配管は地震で破損した可能性があり、事故の調査結果を待たなければ、その可能性を否定できないのではないでしょうか。 

A保安院によれば「今後も調査が必要」とされています。その後の調査で判明したことを教えてください。

B地震と福島原発事故の関連について、佐賀県は九州大学原子炉工学の2名の専門家からも意見を聞いています。この2名の専門家の意見を開示してください。

Cこの2名の専門家が県の諮問を受けるのに利益相反はありませんか。例えば九電から資金を受け取るなどの事実はありませんか。適格性についてどのように検討されたのか明らかにしてください。

3.安全設計審査指針
今回の福島原発事故を受け、内閣府原子力安全委員会の斑目春樹委員長は、これまでの安全設計審査指針の間違いを認めています。特に指針27の「長期間にわたる全交流動力電源喪失は、送電線の復旧又は非常用交流電源設備の修復が期待できるので考慮する必要はない」という箇所は「明らかに間違い」と明言しています。そして、安全設計審査指針、耐震設計審査指針、防災指針の改訂作業に着手しました。これは、従来の審査指針の根本的な誤りを認めるものです。
 また、「事故調査・検証委員会」の委員である吉岡斉・九州大学副学長は次のように述べています。「事故の検証はこれからという時に、緊急安全対策を受けて早々と安全宣言を出した経産相は非常識だ。(中略)国は原発の安全審査基準を抜本的に強化した上で、数年かかっても全国の原発を審査し直すべきだ。ストレステストだけでは仮免許しか与えられない。」(2011年7月21日朝日新聞朝刊)

@既存の原発は、従来の間違った指針に基づいて審査されていますが、安全性が確保されているとお考えでしょうか。

A改定後の新たな指針で審査することなく、緊急安全対策やストレステストだけで安全性が確保されるとお考えでしょうか。もしそうなら、指針の改定は要らないということですか。
以上


画像


記事へガッツ(がんばれ!) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


7月17日、18日緊急シンポジウム「玄海原発は『安全』か?」報告

2011/08/05 22:47
Tweet

 6月26日の国主催の再稼動のための「原発説明番組」の茶番ぶり、そしてやらせメールの発覚などもあり、再稼動が先送りされました。事態はさらに進んで、やらせを誘発した古川康県知事の責任問題にまで発展しています。

 会の活動も一服する間もなく、てんやわんやの毎日ですが、半月ほどの動きを簡単に振り返ってみます。

7月17日、18日緊急シンポジウム「玄海原発は『安全』か?」報告


7月17日に唐津市、18日に佐賀市でシンポジウムを連続して開催しました。両会場ともそれぞれ約200名が参加しました。

 井野博満・東大名誉教授(金属材料工学)は「運転開始から36年経つ玄海1号機は、緊急冷却時に脆性破壊、パリンと割れて、爆発する危険性が高まっている。九電はデータ公表に応じてこなかったし、国の保安院はまったく知らされていなかった」と指摘し、「データ解析を公的研究機関に依頼し、異常な脆化の原因が解明されるまで運転を停止すべき」と訴えました。

 小山英之・美浜の会代表は「福島原発事故が示す事実こそが生きたストレステスト。しかしその実態が未だ把握されていないし現在では不可能。緊急安全対策は津波による被害しか見ていないが、実際には多くの配管が地震で破損している」と、東電から得られたデータを基に図解して「定期検査などで停止中の原発の再稼動を許さず、全国の人々と連携して脱原発社会へ向かおう」と訴えました。

 会場からの活発な質疑のあと、石丸初美・玄海原発裁判の会代表は「国や県はまったくあてにならない。私達の命にかかわる大事なことだから、自分達自身の行動で原発のない社会をつくっていきましょう」とアピールしました。

 参加者は最後まで熱心に聞き入り、カンパ呼びかけにたくさんの方が応じてくださるなど、共感の輪の広がりを感じられる集まりとなりました。

画像

画像
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


玄海原発は「安全」か? 緊急シンポジウム

2011/07/08 09:11
Tweet


2011.07.12講師プロフィール追加しました。
2011.07.14チラシイメージ・ダウンロード追加しました。

玄海原発は「安全」か?
緊急シンポジウム


チラシダウンロード

フクシマはいまだ収束せず
玄海は「再稼動」?
崩壊した「安全神話」は、もう復活したのか――



疑問 
緊急安全対策で炉心溶融<メルトダウン>は避けられるのか?

原発は長時間にわたる全電源喪失を想定して設計・建設されておらず、指針の抜本的な見直しに着手したばかり。作業完了まで2〜3年かかるといいます。津波による電源喪失以前に、震度6程度の地震で配管破損の可能性も指摘されています。



疑問 
原子炉の劣化が進行。爆発の恐れが高まっているとは?

玄海1号機は運転後36年目に入り、無数に発生する中性子によって、緊急冷却時に脆性破壊(パリンと割れる)を引き起こす危険性が高まっていると、専門家によって指摘されてきました。保安院と九電はこれまで何も答えてきませんでした。


私達の命にかかわる重大な問題です。事故が起きてからでは取り返しがつきません。「国が責任を持つと大臣が言ったから安全」でしょうか。まずは事実を知って、慎重に考える必要があります。それが、これからを生きる子ども達への責任です。
みなさん、一緒に考えませんか。

第一線の専門家の方々もまじえて、一緒に考えませんか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
唐津会場


日時 7月17日(日)開場18時 開会18時半 閉会21時

会場 唐津市文化体育館
(JR筑肥線 和多田駅徒歩10分、唐津市和多田大土井1-1 0955-73-2888)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
佐賀会場


7月18日(祝)開場18時 開会18時半 閉会21時

会場 佐賀・アバンセ
(JR佐賀駅徒歩10分、佐賀市天神3-2-11 0952-26-0011)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
講師

井野博満・東京大学名誉教授(金属材料学。週刊誌等で「脆性破壊」に警鐘鳴らす)

小山英之・美浜の会(佐賀県主催2005年プルサーマル討論会パネラー) 他


■資料代 800円

■主催 玄海原発緊急シンポジウム実行委員会

■連絡先 090-5286-5853(原) 090-3949-2103(永野)

mail:hara☆kbe.biglobe.ne.jp(☆を@に変えてください)

■住所:849-0937 佐賀市鍋島6-3-8

■関連ブログ http://genkai.ptu.jp/blog/

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

講師プロフィール

■井野博満さん
             
 東京大学名誉教授(金属材料物性)。
「玄海原発1号炉は日本一危険な原子炉といっていいでしょう」
 その根拠として井野教授があげるのが、次の数字である。35℃('76年)、37℃('80年)、56℃('93年)、そして98℃('09年)。九州電力が公表した玄海1号炉の「脆性遷移温度」の推移である。
 冷えたガラスのコップに熱湯をいきなり注ぐと、コップは割れるかひびが入ってしまう。これはコップの内側と外側で急激に温度が変わり、その差にガラスが耐えられなくなってしまったからだ。原子炉の場合は逆だ。常に高温に晒された原子炉に冷えた水がかかると、やはり急激な温度差に耐えられず、金属が破断してしまう。この変化にどこまで耐えられるかが「脆性遷移温度」だ。要は、98℃の水が原子炉にかかると、破断する危険性があるのだ。
 原子炉は常に炉心から放出される中性子が炉壁に当たっている。このダメージが積もり積もって、圧力容器がどんどん脆くなっていくのだという。
「玄海原発1号機の原子炉は陶器のようなもので、簡単にひび割れ、破断してしまう。もし現実になれば、炉心の燃料棒が吹っ飛ぶような大爆発を引き起こす可能性もあります」

■小山英之さん 
          
 美浜の会代表。大阪大学大学院理学研究科博士課程(素粒子論専攻)終了。大阪府立大学工学部理工学科で脳神経システムの数理科学的研究などを行い、講師として定年退職。
 1988年より関西電力の運転中の原発に反対する運動を起こし、1991年の美浜2号機事故を契機に「美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会」を結成し代表となる。同年、関電・高浜原発2号機の蒸気発生器問題で大阪地裁に提訴。1999年の関電・MOXデータ不正事件で大阪地裁に提訴。全国のプルサーマル問題や六ヶ所再処理問題に関与。2005年、佐賀県主催のプルサーマル公開討論会でパネリストとして参加。

コーディネーター紹介


■豊島耕一さん    
       
 佐賀大学理工学部物理科学科教授。九州大学大学院卒。
 日本科学者会議福岡支部の核問題研究委員会メンバーの一人として、『原発事故緊急対策マニュアル〜放射能から身を守るために〜』(合同出版)の編集に携わる。福島原発事故の前から、緊急時対策の必要性を警鐘していた。2005年に九州電力主催の、2006年には愛媛県伊方町で開かれた経産省主催の公開討論会に、それぞれパネリストとして参加。

■於保泰正さん     
      
 玄海原発プルサーマル裁判の会事務局長。城原川を考える会、風土研究会などに関わる。

画像


画像
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 6 / トラックバック 0 / コメント 0


トップへ | みんなの「井野博満」ブログ

玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会 井野博満のテーマ/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる