玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会

アクセスカウンタ

zoom RSS 14日の九電の報告を読んで

<<   作成日時 : 2011/06/15 09:05   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

Tweet



九州電力が6月14日に保安院に提出した
「シビアアクシデントへの対応に関する措置の実施について」・報告書概要を読んで


2011.06.14 松原


保安院は、福島第一原発の終息もしない6月7日に各電力会社に指示書を出し、原子力発電所の事故に対する安全性確保の対応についての実施報告を求めている。


そして、今回、九州電力が指示に対する回答として、報告書を提出した。
ところが、この報告書が、陳腐過ぎて、話にならないのだ。
以下、おおざっぱであるが、問題点を指摘する。


1.「中央制御室の作業環境の確保」については、全交流電源喪失から外から「高圧発電機車」からの電源を確保することによって、中央制御室の作業環境を確保すると報告している。
福島ではどうだったのだろうか。
当時、東京からの電源車は道路が寸断され、身動きできない。自衛隊が必死になって、電源を空輸した。しかし、ついに、電源車からの電源は使われなかった。
それは、どのような理由からだったのだろうか。
この福島での事故の検証は行ったのだろうか。
福島で起こったことは、玄海では起こり得ないことなのだろうか。
電源車を用意するだけで、こと足りるのだろうか。九電は、電源車の容量が足りないため、来年の春までには、大容量の電源車を配備すると発表している。そのことを報告書の中で素直に報告すべきではないだろうか。
その他、福島原発の中央制御室で、何が起こっていたのだろうか。電源だけの問題なのだろうか。仮眠、飲食料、排泄、そのような生活環境は健全に機能するのだろうか。
事故が発生すると、より、冷静で的確な判断が運転員には求められる。その運転員の安全確保、環境確保は原子力施設の要である。


2.「緊急時における構内通信手段の確保」についても、「高圧電源車」からの電源供給が解決策としている。これも、上記1と同様、福島での教訓が生かされていないとしか言いようがない。


3.「高線量防護服等の資機材の確保と体制の整備」についても、防護服を玄海原発で20着、川内原発で10着、6月30日までに配備するという、一体、この服はどこに置くのだろうか。線量計などの機材は融通すると言う。福島では交通網が寸断され、支援物資の輸送も数日を要した、融通というのは、流通網、通信網が確保されていることが全体であり、緊急時としての想定ではありえない。


4.「水素爆発防止」では、これまた、「高圧電源車」による電源供給を受けての排気設備からの水素ガスの排出で対応するとある。福島では、何が起こったのだろうか。
原子炉格納容器とは、別の使用済み核燃料プールの冷却水が喪失したために、使用済み核燃料が高温となり、燃料被覆管のジルコニウムと水蒸気が反応して、水素が発生したのではなかったのか。九電が示す排気設備で、使用済み燃料プール建屋の天井に溜まった水素は廃棄できるのだろうか。
水素は、防爆の観点からして、電気に頼らない排気設備によって逃がすのが、常識ではないのだろうか。その方が、より確実ではないのだろうか。
また、「静的触媒式水素再結合装置」を今後3年程度で設置すると明記している。
安全性の確保のため、この装置を導入することが先決ではないのだろうか。


5.「がれき撤去用の重機の配備」については、バケット容量が0.4m3のホイルローダーを一台、配備したとしている。
この程度のホイルローダーで、福島のがれきは撤去できたのだろうか。
福島では、大型のリモコン重機ががれき撤去に活躍した。また、放射線に強い、重機の投入もあったと聞く。
さらに、この重機は誰が運転するのだろうか。運転技術の習得など、なんら明記されていない。フォークリフトにしても、ホイルローダーにしても、タイヤでの移動である。無限軌道のクローラータイプの重機の方が、災害には強いことは明らかであるにも関わらずホイルローダーを配備するのは、災害を軽く考えている証拠である。


以上、とても、最悪事態発生時の対策の報告とは言えない内容であり、
極めて、不誠実な対応であるとしか言えない。


安全性の確保とは、系の安定性のほかに、システムの多重系、冗長性の確保を指す。
たとえば、自動車の場合でも、フットブレーキ(油圧によるブレーキ)が利かない場合には、エンジンブレーキ、サイドブレーキ(ワイヤーによるブレーキ)、と幾重にも、車を止める手段を用意している。このような努力が原発では感じられない。炉心を冷やす装置にしても、一つの系統しかないのであれば、これが故障すれば確実に暴走する危険性をはらんでいる。


国としては、このような陳腐な報告によって、九州電力の原子力施設の安全性が確保できたとは言えないはずである。



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

九電の報告はこちら
http://www.kyuden.co.jp/press_110614-1.html

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
14日の九電の報告を読んで 玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる